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鳥取県地域若者サポートステーションオンラインセミナーレポートが掲載されました

鳥取県地域若者サポートステーションオンラインセミナーレポートが掲載されました

『自分を知って、一歩前に』鳥取県地域若者サポートステーションオンラインセミナーレポート
2022年12月23日、『自分を知って、一歩前に』が開催されました。主に就職氷河期世代の方を対象に「自分らしく輝ける仕事に出会う」ためのヒントを得ていただくためのセミナーです。

講師は、キャリアバード 代表・上田 美鈴さん。キャリアコンサルタント、産業カウンセラーとして、企業研修や人材コンサルティングに加え、企業の外部相談窓口、就職支援セミナー、就職・転職者のキャリアカウンセリングを担当されています。

前半は、「自分自身を知ろう!」をテーマに、実際にワークシートの質問項目に答えながら、「どんな仕事に興味があるか」「どんな働き方をしたいか」を確かめ、自己理解を深めました。後半のテーマは、「ストレスを軽くする方法を知ろう!」。 自分の考え方のクセを知り、職場でどのようにストレスに対処したらいいのか学びました。

自分の強みや苦手を知って、働きづらさを解きほぐしたり、転職・就職のヒントを見つけてみませんか?セミナーの模様をレポートします。

自分自身を知ろう

みなさんは何のために働いていますか?「私はこのために働くのだという理由を見つけて欲しい」と講師の上田さんは力を込めます。給料やお休みの数で仕事を決めてしまうと、何かあった時に、心が折れてしまいがち。

「生き生きとした自分で、やりがいを持って働くために、丁寧に自分の中を掘り起こしていくことで、不安なく仕事に取り組むことができる」と上田さんは話します。

実際にワークシートに取り組みながら、自分の「動機・欲求」「スキル・能力」「価値観」を探って行きます。(ワークシートは公開されていますので、取り組んでみてくださいhttps://torisapo.roukyou.gr.jp/2022-12-23-seminar-text/)

〜自分のやりたいことをみつけよう〜

まず一つ目のワークでは、興味・関心のある仕事について確認します。ワークの結果から、仕事を現実的・研究的・芸術的・社会的・企業的・習慣的な仕事の6つタイプに分けてとらえ、それぞれのタイプの強みや、自分に向いている職業について理解を深めました。

現実的タイプ・・・機械や道具への興味、 手先の器用さを活かし、運転や機械操作など手先を使ってする仕事、ものづくりなどゴールがはっきりしている仕事など。

研究的タイプ・・・ひとりで深く自分に向き合う仕事、几帳面さや集中力を活かし、情報処理の仕事など。

芸術的タイプ・・・自分の感性を表現したり、新しいものを作る。デザイン関係の仕事、絵を描いたり企画を練る仕事など。

社会的タイプ・・・保育士、先生、介護の仕事など人に奉仕し、援助する仕事。 いろいろな人と触れ合い、さまざまな価値観に触れる仕事。

企業的タイプ・・・判断力の強さを活かし、チームをまとめたり、目標を達成したりする。報道関係、宣伝や営業の仕事など。

習慣的タイプ・・・ルールを守りながら、継続してやり遂げる仕事。文書管理や事務、経理など。

「自分では、できてあたりまえと思っていることが、実はすごいことだったりするんです」と上田さん。 自分がどこに興味があるのか、どんな性格でどんな能力を持っているのかに気づき、適性のある仕事を絞り込んでいくことができます。

〜自分に合う働き方をみつけよう〜

次のワークでは、自分が大事にしたい働き方を確認しました。人生で重要だと思うものを、「健康」「自由な時間」「人間関係(愛)」「お金」「仕事」「学び」「人の役に立つ (やりがい)」の「環境」の8つのキーワードから選び順位をつけ、その割合を円グラフに表してみます。

参加者の中から二人の方が、働くことへの価値観を全体に共有してくださいました。真摯に自分自身に向き合っていらっしゃる様子が伝わってきました。

「どこに意味を感じるかは、人それぞれで正解はありません。自分自身はこれに意味を感じるんだ」ということを見つけていくことが重要だと上田さんは言います。

キャリアというのは、生まれたその瞬間からの人生のこと。生活と仕事はつながっています。仕事が充実しているから、家でも心地よくいられたり、プライベートが充実しているから仕事も頑張ることができます。

上田さんは、働く人たちと長く対話を重ねてきました。「お金が欲しい」と話す人は多いと言います。しかしお金をもらって、モチベーションが上がっても一時的で、持続しません。「やるぞ! 」という気持ちを持って働き続けるには、「人の役に立っている」など、プラスアルファの価値観や、こだわりたい仕事を見つけることが大切になります。

ストレスを軽くする方法を知ろう!

〜自分のストレスに気づいていますか?〜

ストレスとは、刺激を受けたときに生まれる、「こころやからだの歪み」のことです。環境の変化や人間関係、仕事の忙しさなどが、ストレスの原因になります。

「人に頼ってはいけない」・「断らず頑張らないといけない」と思い込んで一生懸命に働き続けている人がとても多いと、上田さん。しだいにストレスが蓄積し「仕事に行こうとしても、朝起き上がれない」など大きな症状となって現われることもあります。

「ストレスサインに早めに気づいて、早く対処することが肝心」と上田さんは言います。

「よく眠れなくなる」・「頭が痛くなる」・「他人を信用できなくなる」…など。「行動」「心身」「感情」に出る、自覚症状をワークシートを使って確認しました。

〜ストレスに対処する方法を身につけよう〜

みなさんはどのようにストレスを解消しますか?

会場の参加者からは、「外出する」・「人と会う」・「趣味に取り組む」などして、気分転換をするという声が。他の参加者の声を聞くことで、アイデアに共感したり、考えを広げることができました。

そして、仕事中にストレスに対処できる方法を見つけることが大切です。以前、上田さんが支援した方の中には、対処法を200個くらい準備して復職された方もいらしたとのこと。職場に相談できる人を見つけるなど、少なくとも20個ほどの方法を身につけておくことがオススメです。

「心と身体はつながっています」と上田さんは話し、いつでもどこでもできるストレス対処法を紹介されました。例えば、意図的に深呼吸を繰り返すとしだいに心が整ってきます。セミナーでは上田さんの説明を聴きながら、参加者のみなさんも深呼吸を実践しました。

ゆっくりと息を吐くことがポイントです。鼻から息を吸いながらお腹が膨らむように腹式呼吸をします。

まず3秒くらいかけて息を吸います。次に、口から蜘蛛の糸をしゅーっと吐き出すように、6秒から7秒かけて細く、長く息を吐きます。吸う時は、森林の綺麗な空気を取り入れて、からだ中を巡るように。吐く時は、自分の中のドロドロとした物を吐き出すようにイメージしてみてください。

効果的なのは、10回から20回、時間にすると5分から10分くらい続けること。心が落ち着き、眠れない時にも有効です。

そして、身体の疲れが取れない時には「労宮」、イライラには「神門」というツボも効果を発揮します。そのほかにも、マインドフルネスや自律訓練法などの方法があります。自分に合う方法を見つけてみてください。

〜自分の考え方のクセを知る〜

ストレスにその場で対処するには、考え方のクセを知り、柔軟な考え方を身につけることが重要な要素になります。上田さんは、「しんどいなと感じるとき、実は自分のクセに翻弄されている可能性がある」と話します。

「完璧主義で判断する」・「ネガティブにとらえすぎる」・「すべてを自分のせいだと思い込む」など、みなさんには考え方のクセがあるのではないでしょうか?考え方のクセは、価値観と同じように、生活環境やこれまでの経験の積み重ねから作り出したものです。

バランスの取れた考え方に変えていきましょう。原則は3つ。

一つ目は、「考え方のクセを正す」こと。柔軟に考えたり、誰かに話してアドバイスをもらったり、紙に書き出したりするとクセを客観的に見ることができます。

二つ目は、「いまを考える」こと。不安に考えているだけでは何も変わりません。今できることに取り組んでみましょう。

3つ目は「ありのままを受け止める」こと。人と比べず、自分ができているところに目を向けることが大切です。

〜どんな相談窓口があるの?〜

一人で悩んでいると、自分の価値観にとらわれ、解決の方法に至らないことがあります。そんなときは、「だれか話せる人を持って欲しい!」と上田さん。ご自身にも、「仕事の話はこの人、恋愛はこの人、お金のことはこの人」と、頼れる人や話すとほっとできる人がいらっしゃるそうです。

相談先は、先生、友達、家族、病院。加えて、行政のサポート機関も充実しています。 ハローワークや若者サポートステーションなどでも、相談を受け付けています。「個人の具体的な強みや能力を、一緒に考えていくこともできます」と上田さんはアドバイスされました。

最初は、「どんなことを聞かれるんだろう」と考え、不安になるかもしれません。「頼る勇気をもって、我慢しすぎないで」と上田さんからのメッセージが。勇気を出して最初の一歩を踏み出してみてください。

「強みはひとりひとりにある、そこに気づいてほしい」

多くの人をカウンセリングした経験から、「誰にも必ず強みがある」と話す上田さん。優しい眼差しで、自分を知る方法をひとつひとつ丁寧に説明してくださいました。「働きたい」という気持ちを後押しするワークショップになりました。上田さん、参加してくださったみなさんありがとうございました。

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