キャリアコンサルティングは、常に相手の自己理解を促し、モチベーションアップの支援ができるわけではありません。
過去の話をしていくということは、相手の思い出したくない古傷に触れることもあります。
その中には、一言ひと言、過去の経験を噛みしめるように話す方、苦しく悲しかったエピソードを思い出して涙が溢れて止まらなくなる方、または閉じ込めていた感情をどう表出させてよいか分からず、私の方に敵意を向けられる方など、人それぞれの思いが出てきます。
最近も、怒りの感情を向けられたことがありました。
その方は、キャリアコンサルティングを受けることで辛い状況から脱出できると期待されていたのかもしれません。
「答えを教えてくれないのか!」と詰め寄られてしまいました。
仕事がとても辛いけれど会社を辞められない、辞めるわけにはいかない理由があり、苦しんでいるようでした。
その時私は、「答えは自分で探し出すものだよ」と当たり前の事を言ってしまっては、その人の行き場のない気持ちをねじ伏せてしまうと感じ、何も言えませんでした。
困って黙ってしまった私はまだまだ未熟だと思い知らされました。
上手なカウンセラーは、このように詰め寄られた時にどう対処するのだろう・・・。
相手はどのような答えを求めていたのだろう・・・。
そんなことを考える一日でした。
ただ、カウンセラーは神様ではないので、正解は分からないし、人間なので傷ついたり悩んだりしながらクライエントに寄り添っているということです。
一緒に悩みましょう(^-^;